でも、やっぱり暇ですね。
試合が始まっているわけではないので、野球観戦には行けないし。野球観戦しか趣味ねェの?はい。
こんなとき小学生時代なら「ぼくのかんがえたさいきょうのらいおんず」づくりで何時間でも時間を潰せましたが、30を過ぎてからはそこまでの想像力も無い
思い入れがある選手には結構造っていたなあ。どうやったら選手の気持ちを上げるものができるかなとか、まあしっかりとは見えないだろうけどちょっとでも応援しているファンがいることに気づいてもらえればなあとか、想像しながら造っているうちにさらに思い入れが増すあの感じ。スタンドすべてが統一された光景も良いですが、思い思いに造られた幕やボードが出ている光景も好きです。
それをじっくりと造れるのがオフ。シーズンに入ると、動けるときはスタジアムに行ってますしね。いろいろうんうん唸りながら造る時間は、いい意味で無駄で楽しいです。
ということで、今回は自分の経験則を元にこんな感じで造ってみてますよ、というのを書いていきたいと思っていますが、ここで読み進めていただくにあたっての注意事項があります。
まず、器用な方。貴方が欲する情報はここにはありません。ブラウザの戻るボタンを押すように。そして、美術センス・デザインセンスがある方。貴方もです。本記事で対象にしているのは以下の方。
- 裁縫の仕方がそもそもイメージできない方
- デザインセンスを幼少の頃どこかに落としてしまった方
- ミニ四駆を説明書どおりに造っても何故か毎回友達より遅かった方
- スマホ保護シートがまっすぐ貼れなくて最後そこそこの妥協をしている方
そんな不器用さんに向けての文章です。集え不器用。対象通信簿は美術家庭科2以下です。それ以外の方々からのご意見は受け付けません。
不器用なりの事前準備
よく行く球場のサイズ規制を調べる
野球場には観戦のルールに幕・ボードのサイズ規制が明示されていることが殆どです。造ったのにサイズがオーバーで出せない、ということにならないようチェックしておきます。たまに「それじゃ全然グラウンドから見えないじゃん、視力検査じゃねえんだぞ」と言いたくなるていうか若いころ実際に言った規制があったりするのが残念ですが。
ただ、見学などでグラウンドに入るとわかりますが、意外とグラウンドからスタンドって近いんですよね。
自分の場合はメットライフドーム。2019年以降の幕規制は70cm四方以内です。この幅に収まる形で造っていきます。頑張ります。ただ、見学などでグラウンドに入るとわかりますが、意外とグラウンドからスタンドって近いんですよね。
材料を不器用なりに調達する
とりあえずは布を買います。無いと器用でも造れないので。布は手芸用品店とやらで売っているそうです。不器用には無縁の世界ですね。
個人的に手芸用品店でイメージするのはユザワヤ。多摩エリアにそこそこ店舗がありますが、一時期やたら閉店する店舗を目の当たりにしたせいか個人的に縮小傾向の印象があります。最近は近所にあるハートクラフトトーカイという手芸店を利用しています。調べてみると店舗数も多いです。
個人的に手芸用品店でイメージするのはユザワヤ。多摩エリアにそこそこ店舗がありますが、一時期やたら閉店する店舗を目の当たりにしたせいか個人的に縮小傾向の印象があります。最近は近所にあるハートクラフトトーカイという手芸店を利用しています。調べてみると店舗数も多いです。
また、所沢ならではということでいうと、プロぺ商店街にあるいせきというお店。昔Twitterかなんかでどっかねえかと尋ねたら「布ならここいけば大丈夫」と教えてもらった店です。チェーン店ではなく所沢の1店舗のみで運営しています。
プロぺ商店街のちょうど中ほどにあります。
所沢駅西口から向かう場合は左手側、青い看板が目印です。
で、このお店マジで布だらけ。布まみれ。
ここまでくると不器用としてはむしろ迷うレベル。おすすめ。
所沢駅西口。左側に見えるのがプロぺ商店街入口。 |
所沢駅西口から向かう場合は左手側、青い看板が目印です。
商店街を歩くと青い縦看板がみえてきます。 |
店頭。 |
で、このお店マジで布だらけ。布まみれ。
ここまでくると不器用としてはむしろ迷うレベル。おすすめ。
毎回買うときは造るサイズより充分余裕を持たせて、2、3枚買います。なんでかって?私失敗しかしないので。おお、時事ネタ。
ちなみにロール状態の布をカット台に持っていき、店員さんに希望の長さ・枚数を申告すればカットしてもらえます。手芸好きには超基本でしょうが、不器用にはこれですら迷うんだよバカ野郎。俺は誰に怒っているんだ。
忘れずに塗料も買っておきます。アクリル絵の具が一般的みたいですね。画材売り場のある店やドンキなどの雑貨店、100円ショップでも購入できます。
アクリルだとどのへんが他より良いかって?聞く相手が間違ってます。その他買っておくといいグッズは後述。
アクリルだとどのへんが他より良いかって?聞く相手が間違ってます。その他買っておくといいグッズは後述。
デザインを不器用なりに決める
不器用なりに、というか、不器用だからこそデザインは決めておきましょう。「筆を持った時のフィーリングで」とか言って始めたら大爆死必至です。これは好き好きですが、文字メインの幕を造るなら(というか絵とかメインの幕造れるくらいのセンスがあるならよそに行けよそに)エクセルとかでもざっくりのイメージは造れます。自分は大体そうしています。順番は材料購入と前後してOK。
不器用なりに作業する
不器用なりに布を幕の形にする
布を買いデザインを決めたら、早速作業に取り掛かります。当然布を広げて作業するので、1m四方の空間は必要です。その最近読んでない週べの山を片付けましょう。
最初に作成サイズの布を造ってしまいます。描画した布を完成サイズに持っていこうとすると、空白部がイメージしていたより大きかったり小さかったりしちゃいます。不器用は。
ゲートフラッグにしたいなら、ここで棒を通す箇所も造ってしまいます。両辺を折りたたんで袋状にして縦と横の片方一辺を縫い付ければOK。簡単だと思うなよ?過去に自分の考えていた真逆を上部にしてしまったことがあります。書いていて気付いたけど自分やばいな。
はい、ここで不器用な方々は同じことを思ったはずです。恥ずかしがらずに言いましょう。僕も同じ気持ちです。せーの。「縫えって、縫えねえよ」
そう、不器用に「縫え」というのはホセフェルナンデスに一塁への全力疾走を求めるくらいの無理難題。その癖変なタイミングでスチールするし。
閑話休題。
「縫うのが苦手ならミシンを使えばいいじゃない」と器用女王の皆様は城の中からお思いでしょうが、こちとらボビンの付け方が一向にわかんねえんだよ。上糸も微妙だわ。なんとかセッティングして調子よくなってきたときに糸が切れた時の絶望感がお前にわかるか。・・・今回文章が卑屈すぎますね。
そんなときにおすすめなのがこれ。
お助けメカ1号「布用接着剤」
布用接着剤。その名のとおり、布用の接着剤です。かばんを造れるくらいの接着力を発揮するので、ミシンを使わずともこれを通常の接着剤同様塗ってペタっとやるだけでOKです。あの難解な作業がもはや幼稚園の折り紙の如し。上記の手芸用品店で売ってます。
いくつか種類があるので、気に入ったものを。自分は一番最初の画像のやつがお気に入り。しっかりくっつけてくれます。接着後の洗濯も可能。
テープタイプは両面テープの要領で使い、仕上げにアイロンで圧着させます。便利ですが、直線メインになるのと、若干接着力が弱いのが難点。
活用すれば不器用でもさくっと旗も作れます。
布切って糊付けて貼るだけ。
幕のベースを造るときも、
- サイズを再確認して鉛筆なりでマーキング
- アイロンでマーキングどおりに跡をつける
- 跡にあわせて接着剤をつけて、ペタっとやり、定着まで放置
不器用なりにデザインを転写する
フリーハンドで書いても自分の味が出て良いんですが、自分書道下手なんで既成フォントに頼ります。お前特技とかないの?
最初に作ったデザインをもとに、実寸の文字をプリントします。Officeアプリケーションのフォントサイズは1pt=0.35mm。これを加味しつつ実寸サイズに。プリンターが家にあれば楽ですが、無くてもセブンイレブンなどで簡単に自PCなどのデータを印刷できます。凄い時代ねえ。
印刷したら転写します。
お助けメカ2号「チャコペーパー」
不器用でも綺麗な文字を書けるお助けメカはチャコペーパー。
抱きしめたい。 |
印刷した紙と布の間にこれを挟んで、印刷した紙の文字をがしがしとなぞれば布に転写されます。
転写後 |
布が白字であれば普通のカーボン紙でもいけます。
どちらも100円ショップで購入可能。
お助けメカ3号「マスキングテープ」
これで綺麗に描く準備はできましたが、塗り絵も苦手だった自分みたいな人はマスキングテープで囲ってしまえば間違いないです。100円ショップやら手芸店やらで簡単に購入できます。
まわりの黄色がマスキング |
カーブの部分などはカッターを駆使したりする必要もありますが、そこは頑張りどころなので、己の不器用を恨みつつ頑張ります。頑張るの大事。
しっかり貼れたら、あとは雑に塗ってもマスキングテープの上なら布に塗られないので大丈夫、という寸法。マスキングテープすらはみ出たら知らん。塗料が乾いた後、マスキングテープをぺりぺりと剥がせばOKです。マスキングテープを剥がしたときがほぼ完成時の姿なので、ちょっとわくわくします。
不器用なりの完成図
上記グッズのみで造った自作品を一応載せておきます。
上本選手用 |
水口選手用 |
線もまっすぐ引けない人間がやった割には頑張った方だと・・・。いずれも70cm四方に収まっています。
最後に
ということで、今回は恥を忍んで自身の幕作成方法を書いてみました。なかなか一目でグラウンドから全文字読める、というモノを造れない時代になってはしまいましたが、じゃあ造らないも寂しいなあ、と思いあえて書いてみました。
全文字把握はできずとも、気づいてもらえることはあるみたいですし。応援してるぞー。それが伝わるだけで充分だと思います。伝えたいので、不器用なりに頑張ります。
最後に載せた上本さんの幕。応援してよかったな、造ってよかったな、少しは伝わったかな、というできごとが、最後の最後にありました。本当に、造ってよかったです。
公式グッズのタオルじゃ足りない、なんて思いはありませんが、もう少し違う形で応援してみたい、自分なりの形で応援したい、という思いが芽生えたら、ぜひ造るべきだと思います。造ってる時間は、存外楽しいです。出していると、もっとその選手が好きになります。造って損はないです。
「でも、不器用だからなあ」
そんな思いが造ることから遠ざけていたら勿体ないので、もっと酷いやつが恥も外聞もなく造ってるぜ、とやればその枷が外れればいいなと思ったので、書いてみました。
2019年からメットライフドームの幕規制が小さくなりました。じゃあもう造ってもしょうがない。じゃあもう出さない。そんな意見を目に耳にしました。もったいないなあ、と思いました。そりゃあサイズが大きいに越したことはない。でも幕のサイズが小さくなったって、そこに込めるあんたの気持ちが小さくなるわけではないでしょうよ。
うまいこと言ってやった、みたいな顔して書いてますよ。
冒頭にも書きましたが、統一感のあるスタンドは好きです。それと同じくらい、ファンそれぞれの思いが個々に出ているスタンドも大好きです。
2019年も、ライオンズの応援席にいろいろな思いが溢れていますように。その思いの中に、「あれ読んで造ってみたよ」なんてのがあれば、深夜にむくっと起きて書いた甲斐が、死ぬほどあるな。
明日も仕事です。寝ろよ。
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