新型コロナ以降いろんなものごとに変化が起きている世の中。今までスタンダードだったものが一気に珍しくなったり、逆にオプション的な立ち位置のものがスタンダードになったり。ニューなんとかって言うんですっけ。ニューワールドオーダーとかかな。きっとそうだな。
後者の代表格がデリバリー。スタンダードどころか外食業界唯一の収入源という時期もありました。ウーバーイーツとかはコロナ禍で一気に浸透しましたねえ。
デリバリーと並んで主流になってるのがテイクアウト。特に不特定多数の人との接近の心配が無いドライブスルー形式はニーズに合致。今までドライブスルーとは無縁だったものにも導入されていきました。先日葬式屋で「ドライブスルー焼香」という案内を見ましたが、流石にドライブスルーの酷使が過ぎると思いました。
そんなデリデリ権藤デリ権藤な中、個人的に新たなドライブスルー系サービスを体験。それがドライブインシアター。結構面白い仕組みだったのでご紹介。
ドライブインシアターとはなんぞ
英会話じゃない方、お客様感謝デーがあるってことはその日を除いて特に感謝してないのかしらねえ、で俺にだけお馴染みのイオン。そのイオンが運営するイオンシネマのサービスです。
「クルマでシネマを」というキャッチコピーでわかるとおり、要は自分の車の中で安心安全気軽に映画を大画面で鑑賞できる、というもの。我が子は「クルマでシマネ」と本気で読み違えてましたがそれはただのドライブですね。
以前映画館に行った時に宣伝を見て興味は持っていたのですが、ちょうど予定の無い日に近所のイオンで我が子が好きな作品が上映されることを知り、開催日直前にチケットを買いました。
※以下会場画像がありますが、係の方に本編上映中で無ければ可、というご説明を受けたうえで撮影しています。本編上映中は動画画像の撮影は禁止です。
ごちゃごちゃ言わんと実際に利用
公式サイトで実施日チェックとチケット購入
基本単発開催
まずは実施日と上映作品をチェック。公式サイトで確認ができます。なお一般的な映画と異なり、数日〜数週間の上映ではなく、ピンポイントで1日か数日のみの上映。また、基本的に一開催で一作品のみの上映です。チケット購入も公式サイトで可能。
イオンシネマドライブインシアター (公式)
チケットは1名1枚ではなく1台1枚
1名1枚ではなく車1台でチケット1枚なのが特徴。6人1台でも1人1台でも1台幾らなので、乗車人数が多いほど一人当たりが安くなります。乗車定員問わず普通車までなら基本的に利用可能。ただ車高など各会場でルールが異なることもあるので、事前にチェックしておくのがよさそうです。
車はFMラジオ必須、サイズに注意
また、FMラジオを使って映画の音声を車内に流すので、カーラジオのFM受信ができるかも要確認。無ければ車用品などでFMを拾えるラジオを用意します。トランスミッターみたいな感じで通常使用局の無い周波数を使うので、0.1MHz単位で手動設定できるものが必要。
以上を確認のうえ、チケットを買ったらあとは当日を待つだけ。
開催当日
会場の位置の確認を
当日は車で行きます。たいていイオンに隣接する広場や大駐車場を臨時で会場にしています。実施会場の場所も確認しておくと安心。チケット購入時の確認メールに場所の説明があります。
受付
係の方の指示に従って受付に移動して、チケットを提示。簡単な口頭説明があったうえで説明書ももらえます。オプションで付けた飲食品、元々チケットに付帯しているドリンクなどはここで一緒に受け取ります。
鑑賞場所は先着順
受付後にいよいよスクリーン前に移動。ここで鑑賞場所が決まります。そう、指定券ではなく先着順なのです。開場は上映1時間半くらい前からなので、ピンポイントで場所を決めたい場合はそれに合わせて到着しましょう。ただし前述のとおり車のサイズ次第で早く着いても後方にまわされる可能性があります。
とは言っても完全に自由ではなく、特に終盤に到着した場合は「最前列右端か二列目中央か」といったように選択肢が限られることも。
場内の様子と上映開始前
ブレた |
上映
鑑賞した感想
ナイスなポイント
気兼ねなく観れる・会話もできる
これが一番のウリだと思うんですが、実際に気兼ねなさは家の茶の間レベル。「妻方の実家にいるので茶の間とか精神と時の部屋並なんですけど」っておっしゃる方除く。あと貴方精神と時の部屋をいづらい場所の喩えにするのはちょっとズレてる気がします。
なにより会話できるのはいいですね。そのシーンの感想をその瞬間に言い合うこともできるし、「このあとこうなるかな?」みたいな会話もお互いが許せば普通に可能。
こどもがなんかしでかして咎めるときもひそひそ声でする必要が無いのは結構大きいです。まあせいぜい車内で飲み物こぼすとかしかドライブインシアターで咎める機会はないだろうし。サファリパーク内で「ちゃんと閉まってるか確認したくて」と突然後部座席のドアを開けるくらいのことはさすがに起きないでしょう。あ、これうちの話。こどもの?いや、俺の実父の話。お前の親父ヤバいって?知ってるよ。
結構フリーに飲食可能
客同士のトラブル発生の可能性が低い
映画鑑賞でのよくある話で、隣がブツブツうるさいとか背丈の問題で見にくいとかがありますけどそれとも基本無縁。一番キツイネタバレも回避できるので、「俺まだ見てねえのに魔女が宅急便の仕事するなんてネタバレすんなよ!」と見知らぬ人に憤る心配も基本ありません。ていうかこの人はどうやって映画館の席に辿りついたんでしょうね。
子連れ的にもいろいろ自由
その気になれば観ながらおむつ替えも授乳もできちゃいますね。小さな子連れでも安心。寄せられると思った瞬間突然ブログのメインテーマに寄せるのはやめよう。
微妙なポイント
映像・音響の迫力的にどうでしょう
これが一番のデメリットかもしれません。だいたい想像つくと思いますが、上のような簡易スクリーンにFM経由の音声。いくらもろもろの機器が進歩しているとはいえ、映画館という専用施設の設備と比べたら…。映画鑑賞が趣味、というレベルの方々が満足できるレベルではないのかなと思います。
身もふたもないことを言ってしまうと、これまで挙げた長所も、大型テレビを有する家であれば「家でブルーレイ観ればいいじゃん」という。封切からしばらく待つ必要がありますが、逆に言えば家との違いは極論それくらいか。「近くのコジマの新春初売りで14000円だった14インチテレビしかないです」という中学生時代の俺の部屋レベルでなければ、家でいいじゃんは結構的を射ているかも。
付帯の飲食物がことのほかアレ
これ、会場によって異なるようですが…。
今回我が家が利用した回では、追加費用無しでペットボトルドリンク2本とポップコーン2つがついてくるってなってまして、妻と「ポップコーン2つってけっこう凄いね」と話してました。
冷静になればそりゃそうだって感じなんですけど、これがなかなかに微妙でした。
普段の売価を考えれば映画館のいつものやつが出てくるわけないですが。なんだろうこの駄菓子手前感。そして二袋あってどっちもキャラメルポップコーン。甘え。しょっぱいの喰いたい。1個ずつじゃダメすか。
そうか、甘いからこそのドリンクだ、と思ったら…なんですかね、プレゼントされたものがトップバリューだったときのなんともいえない感じ。イオンがトップバリュー使わなくてどうすんだってのはありますが。
ジュースだ炭酸だとなると好き嫌いがあるので麦茶ってのはわかりますけども。あ、もちろん麦茶以外の選択肢はないです。
おとなしくなんか買ってくるのが良いと思います。どうせ横はイオンだし。
入退場の自由度が低い
特に退場時。上映中の離脱ができません。しずかに立って去ることができず、上映中他の人たちが観てる中でブオォォンとするわけにはそりゃいきません。これ、ド外れの作品だったらしんどそう。もう寝てるしかないっすね。
ブオオンで思い出したけど周辺道路でピーポーやらパラリラやらあったらしんどそう。
天気に左右される
野球観戦への流用は可能か
鑑賞後気になったのはこれ。野球のみならずスポーツ観戦と映画鑑賞は結構親和性が高いというか、どっちかで受けるシステムはもう一方でも受ける感じ。今回のも車版のパブリックビューイングですし。
スポーツなら生観戦がこれでできればいいですよね。一区画に車を並べて、そのまま観戦。できないことはなさそう。
構造的にやれなくなさそうなのはもしかしてメットライフか?外周通路までの導線をなんとかすればいけそう。マリンも、球場の造りを考えると難しいけど駐車場からスタンドまでの距離は日本最短レベル。改装してペイできるほど需要があるかはわかんないですが。実際やったら無反応ってことはなさそうです。
以上イオンシネマドライブインシアターでした。我が家としては満足。参考になれば幸いです。
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