「満員御礼」に関する幾つかの考察

３月になりました。
月末には開幕ですよ。早い。

以前書きましたが、本拠地開幕カードなど発売対象期間中で
行きたい・行けそうな試合のチケットは無事おさえられました。
本拠地開幕カードと切手の試合は先々行で。
あとはＷＥＢ先行の座席指定開始後に何試合か。

先々行、ＷＥＢ先行開始２時間の座席お任せタイムの後となったら
草木一本も生えない焼け野原状態なのかと思いましたが、
ある程度自分の中での希望を広めにしたら、
まずまず思いどおりの席種・位置が指定できました。
これで試合開始何時間も前に行く必要も、
抽選のために試合後ただただ待つ必要もないと考えたら、
全席指定化も悪くないのかな、と思ったり。
まだ実際に観戦していないので早計ですが。

公式サイトでは今日時点での４月開催試合の残席情報が出ています。
興味本位で見てみたら、土日でもそれなりに〇印がありますね。
さすがにユニホーム配布日とかはほぼほぼ売り切れていますが、
内野でも外野でも、まだまだそこそこの希望は通る感じ。
きちんと単価の高い席種から売れているのも理想的ではないかなと思います。

去年最終盤完売が続いたり、芝生指定化についに踏み切ったり、
シーズンシートの販売数やファンクラブ入会者数が激増というニュースが入ったり、
いよいよ普段の試合のチケットを取るのすら困難な時代になるのかな、と
嬉しくもあり寂しくもありという気分でいたのですが、
今年もライオンズはパリーグのチームみたいです。誉め言葉です。

チケット発売と言えば広島。凄いことになってましたね。
画像見ましたが、冗談抜きで冗談だと思いました。
あれがシーズンのふつうの公式戦のチケット争奪戦なんだから。
クライマックスでも日本シリーズでもあれはじゅうぶんやばいけど。
ここ最近の広島人気の過熱はフィーバー、といったような好意的な扱いが多い印象でしたが、
今回ばかりは「問題」としてネガティブに扱われていますね。


スポーツやライブといった、チケットを販売して客を集めるイベントにおいて、
「満員御礼」「完売」は好意的な意味で使われることが多いです。
凄く人気がある、話題性がある、みたいな。

完売御礼、って言うようになってきましたね。

正直、違和感があります。ことプロ野球に関しては。

プラチナチケットだからこその、その場にいられる喜びは確かにあります。
なかなか行けるものではないからこそ、気分があがるのは間違いないです。
経営上、売れるだけ売れた方が良いに決まっています。
選手も満員の方が気分が盛り上がって素晴らしいプレイをしてくれるでしょう。

ただ、完売すると当然行けない人がでてきます。
今回の広島の件で言えば、入手して喜んだ数の倍以上の無念があったはずです。
がっかりするファンをたくさん生むことは、果たしてそんなに良いことだろうか。

たくさん売れた、と喜ぶのでおわりにしないで、たくさん観れない人が出た、
その人達もなるべく観られる方法を考えよう、となってほしい。

望む人すべてに与えることは、そりゃあできません。
座席を増やすなんて、気軽にできることではないです。
それでも、完売を目指すその先に、さらにたくさんの人たちが共有できる場所も目指していてほしい。

あくまで個人的意見なのでそうじゃないと思う方はたくさんいるでしょうが。
テレビで見られる、テレビの方がひょっとすると見やすい競技を、
お金を払って時間をかけて生で観に行くのは、その場に立ち会いたいから。
選手豆粒サイズの遠さでも、展望台かと思う高さでも、
「野球場」という場でその瞬間を観たいから、チケットを買っています。


野球場は英語でボールパークって言うんですよね。
公園は、ふらりと気楽に立ち寄れるものであってほしい。
こどもの手を引きながら。恋人同士手を繋ぎながら。
ひとりでラジオを聴きながら。仕事の息抜きにネクタイを緩めながら。
学校のみんなと、引率の先生の指示に従いながら。
たまには混み合うお祭りがあってもいい。
でも、年に数回でいいのです。

メットライフドームは、大規模な改修に着手しています。
北広島では、新球場計画が本格的に動き出しました。
これから先の野球場が、これからも公園であってほしいなあ。

そんな公園の隅っこのベンチで、若者の迷惑にならないように、
ビールでも飲みながら老後を過ごせたら最高だな。

で、近くに来た若者に昔話をして迷惑がられたり。
知らないこどもに変な渾名つけられたり。


・・・最高か？それ。