ファンとしては無観客でもライオンズの戦いを観られるのは嬉しいのですが、始まれば万々歳というわけでもありません。
なにせあくまでプロ野球。プロという以上ビジネスですから、元気に試合できて良かった良かったというわけにもいかず、それなりの収入が発生しないと意味がない。
無観客で黒字、とは流石に行かなくても、せめて運営の足しになる、赤字を減らす売上はたてておく必要があります。
無観客で考えうる収入源として挙げられるのは、放映料と広告費ぐらいでしょうか。グッズはオンラインや再開したストアでの売り上げが見込めますが、やはり軸となる入場料と球場内での物販収入がないのは大きい。そんな中でどういった形で収入を得ていくか。プロ野球に限らず、スポーツエンタテイメントが様々なアイデアを考えて難局打破、生き残りをかけている状況。
そんな中でライオンズは「無観客試合観戦チケット」なるものの販売を発表しました。
内容としては
- 特別デザインのチケット
- 応援ボード掲出権
- 無観客試合抽選参加権
以上が含まれてファンクラブ価格2,800円。一般価格も3,000円に設定されていて、入会していなくても購入のチャンスがあるのはいいですね。限定10,000枚。
公式内での表記を見る感じ、メインは特別デザインのチケット。ついでに二つの権利もついてきますという恰好。買う側としても、特別デザインチケットというグッズを買うという意識で考えている方が殆どでは。
ただ、「無観客試合でもライオンズを応援するためのチケット」と考えると、実は一番のポイントは「応援ボードの掲出権」ではないかと思います。チケット購入時の予約番号を応援ボードに記載することで、無観客試合の際内野席に掲出してくれるという内容です。
球場に行くことがかなわない中で、応援ボードを身代わりに座席に置いておくというのは、確かに現地応援の代替案として「球場で応援している感」が強そう。応援メッセージとかもいいけど、試合中のインターバルくらいしか出せませんが、この形ならプレイ中も出しておけます。
なにより個人的に重要視しているのは、「応援ボードを出すこと」を有料チケットの特典として、集客メリットのひとつとして球団側が判断したということ。
応援をより効果的に繰り広げるためには、その行為を球団側に好意的に捉えてもらえるかどうかというのが重要だと思っています。正直なところ、なきゃないでも成立するものなので。
ボード掲出の詳細を見るとわかりますが、今回の場合掲示までに地味に面倒な工程が複数あります。A3サイズで印刷して文言書いてボードを作成して補強して自己負担で発送して…。球場配布のボードを出すのとはわけが違います。チケットだけが欲しくて購入した人なら「別にそれはいいや」となってもおかしくない程度には労力を要します。A3用紙とラミネートに必要な機材を常備しているご家庭ってそんなにあるのでしょうか。
ただ、だからこそその状況で大量のボードが送られてきたら、ボードで埋まるスタンドで開幕出来たら、球団側の応援ボードに対する意識はちょっと変わる気がしています。球団にとって価値があるコンテンツのひとつの可能性を秘めている、くらいには思ってもらえそうな気がします。
一応応援行為に関して思い入れがある者としては、今後を考えたとき結構重要な今回のチケット販売だとみています。成功することを期待。なにより無観客試合での新たな収入源の確立がされることを期待。これで黒字に、とは言いませんが。応援するファンにとって、球団にとって、一筋の光明となれば。
もうひとつの無観客応援に関するやつはまた改めて。
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